審議会政策審議中その他陸上風力保安・災害対策再エネ全般

第26回 電気設備自然災害等対策WG:男鹿風力ブレード破損の最終報告と保安規程再検討要請案

経済産業省 / 産業構造審議会 保安・消費生活用製品安全分科会 電力安全小委員会 電気設備自然災害等対策ワーキンググループ / 公表 2026/9/25(金)

何が議論され、何が決まったか

公表資料から自動要約

2026年9月25日の第26回WGで、事務局は資料1-2「風力発電所における事故を踏まえた対応(案)」を示した。男鹿風力2号機のブレード破損の原因は、令和8年3月20日にレセプター以外の箇所へ着雷(129C)して雷がブレードシェルを貫通し、内部で放電・内圧上昇が生じて局所的な損傷と強度・剛性の低下を招き、4月12日に3月20日の落雷後最大となる風荷重が作用して破断したこととされた。設置者が設定していた落雷検出装置の自動停止の閾値が±100kA又は300C(IEC基準の雷保護レベルⅠ相当)であったため129Cの落雷では風車が停止せず落雷後の点検も実施されず、月例巡視点検も風車を動かした状態の肉眼目視であったため損傷を見落とした。設置者は閾値を±1kA又は1Cへ引き下げ、±20kA又は50C以上の検出時にはメンテナンス事業者によるブレード点検(導通測定を含む)を行い、月例巡視・落雷後点検は風車を停止させ望遠カメラ又はドローンの画像で確認するとした。これを踏まえ事務局は国の対応として、(1)落雷の状況や雷撃による損傷の有無を確認することの重要性についての注意喚起、(2)全設置者に対する保安規程の再検討の要請(停止水準の適切な設定または気象情報等に基づく事前停止等の同等の対策、停止後の異常の有無の点検、月例巡視での風車停止と望遠鏡・ドローン等によるブレード表面の異常確認および点検記録の作成・保存)、(3)事故原因等に関する保安上の知見の業界団体等を通じた横展開とフォローアップの3点を示した。あわせて近年の風力事故(保守不備42件、設備不備30件、自然災害23件等)とブレード損傷事故の原因分析を踏まえた留意事項の横展開と技術の高度化の方向性が示された。このほか令和8年熊本地震に伴う停電復旧対応の振り返り(資料2-1・2-2)と、首都圏における広域降灰に係る電気設備等の耐性評価(資料3)が議題となった。

要点

  • 事故原因は令和8年3月20日のレセプター外への着雷(129C)によるブレードシェル貫通と内部放電・内圧上昇で、4月12日の風荷重で破断に至った。
  • 設置者の自動停止閾値は±100kA又は300Cで129Cの落雷を捕捉せず、落雷後の点検も未実施。月例巡視は風車稼働中の肉眼目視で損傷を見落とした。
  • 設置者の再発防止策は閾値を±1kA又は1Cへ引下げ、±20kA又は50C以上で導通測定を含むブレード点検、月例巡視・落雷後点検は停止のうえ望遠カメラ又はドローンで確認。
  • 国の対応案は(1)注意喚起、(2)全設置者への保安規程の再検討要請(停止水準の適切な設定、停止後の点検、月例巡視での停止+望遠鏡・ドローン確認と記録保存)、(3)知見の横展開とフォローアップ。
  • 落雷検出装置がない風車については、気象情報等に基づく雷接近時の事前停止措置等の同等の対策を保安規程に定めることを求める。
  • 同型機の緊急点検は9月14日時点で対象354基中260基の外観点検・211基の内部点検が完了し、異常が確認された25基は修繕日程を調整中。
  • 風車停止中でも落雷を把握するよう「発電用風力設備の技術基準の解釈」を明確化する改正が令和8年8月6日付けで公布・施行された。

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