審議会制度・市場審議中洋上風力再エネ全般

第38回 洋上風力促進WG合同会議:第1ラウンド撤退の要因分析(建設費2倍以上)と公募制度の課題9項目

経済産業省 / 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会 洋上風力促進ワーキンググループ/交通政策審議会 港湾分科会 環境部会 洋上風力促進小委員会(合同会議) 第38回 / 公表 2025/11/10(月)

何が議論され、何が決まったか

公表資料から自動要約

2025年11月10日の第38回合同会議で、資料2「第1ラウンド事業からの撤退の要因分析等」が示された。撤退の要因は(1)公募当時の評価基準と事業計画、(2)公募選定後の事業環境の変化等に整理された。(1)については、当時の公募制度が「価格点=120点×(最も低い供給価格/当該事業者の供給価格)」という採点方法を採用し価格点に大きな点差が生じ得る評価基準であった中で、三菱商事コンソーシアムから顕著に安価な供給価格が提案されたことが挙げられ、3海域の事業実現性評価点の1位と2位の点差は10.00点/9.00点/7.00点であったのに対し、価格点の1位と2位の点差は26.23点/36.35点/32.40点であった。(2)については、インフレ・為替・金利上昇等の事業環境の変化やサプライチェーンの逼迫等の複合的要因により風車調達費用と洋上・陸上工事費用がいずれも公募参加時の見込みから2倍以上に増加し、FIP制度への移行、価格調整スキームの導入、海域占用期間の予見可能性確保を前提としてもコスト増加を賄う収入確保の見込みが立たなかったと分析された。影響としては170万kWの導入の遅れ、地元関係者の信頼、国内サプライチェーン等への波及が挙げられた。公募制度を含む事業環境整備の課題として①変動リスクへの対応が不十分な供給価格の設定、②促進区域の地盤等のデータ提供の方法、③再エネ価値を高く評価する需要家の不足、④風車メーカー等との価格交渉力の確保のしづらさ、⑤海外サプライチェーンへの依存、⑥事業実現性が相対的に過小評価され得る価格点の設計、⑦撤退時におけるルールの不明確さ、⑧基地港湾の柔軟な利用のあり方、⑨供給価格の決定からファイナンスクローズに至るまでの期間の長さの9項目が挙げられ、①〜⑤は一定の対応がなされている/なされる見込みである一方、⑥〜⑨を中心とした公募制度の見直しが必要とされた。資料4「洋上風力の政策的位置付けと今後の検討の視座」では、洋上風力の位置付けは変わらず、第2ラウンド・第3ラウンドの事業完遂が極めて重要であるとされた。

要点

  • 3海域の事業実現性評価点の1位2位差は10.00/9.00/7.00点、価格点の1位2位差は26.23/36.35/32.40点。
  • 風車調達費用・洋上陸上工事費用はいずれも公募参加時の見込みから2倍以上に増加。
  • FIP移行・価格調整スキーム・占用期間延長を前提としても、コスト増加を賄う収入確保の見込みは立たなかった。
  • 撤退により170万kWの導入が遅れる。
  • 課題9項目のうち⑥価格点の設計、⑦撤退時のルールの不明確さ、⑧基地港湾の柔軟な利用、⑨供給価格決定からファイナンスクローズまでの期間の長さを中心に公募制度の見直しが必要。
  • 第2・第3ラウンドの事業完遂がなされなければ、風車メーカーやサプライヤーの投資の予見性が著しく損なわれるおそれがあるとされた。

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